こんにちは、MASAOです。
「日常に彩りを」をコンセプトに、日々の出来事を綴っていきます 。
ソーシャルビジネスコミュニティ「ワクセル」の主催者であり、投資家であり、映画プロデューサーでもある嶋村吉洋( Yoshihiro Shimamura )さんから聞いた映画の魅力に関しての記事を以前書きました。
嶋村さんの話を聞いて『ゴッドファーザー』を鑑賞しましたが、最近またオススメの映画をお伺いしました。
・ショーシャンクの空に
・ミリオンダラー・ベイビー
・海賊と呼ばれた男
・最高の人生の見つけ方
・セブン
・ユージュアル・サスペクツ
・戦場のピアニスト
・アイ・フィール・プリティ! 人生最高のハプニング etc...
その中でも今回は、ずっと観ようと思っていたけど、3時間を超えるのでどうしてもなかなか一歩が踏み出せなかった映画『シンドラーのリスト』を鑑賞しました。ボクの周りでも観たことがない人がほとんどですが、一方で、観たことがある人の評判は良いのでとても興味のある作品でした。
主演は『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』でジェダイ・マスターのクワイ=ガン・ジン役や、『96時間』では主役のブランアン・ミルズ役を演じたリーアム・ニーソンですね。そして、監督はあのスティーブン・スピルバーグ。
3時間15分という超大作の映画ですが、あっという間の時間でした。
今回の記事では、『シンドラーのリスト』を鑑賞した感想などを書いていきます。極力ネタバレがないように書いていきますので、興味のある人は読んでいただけると嬉しいです。
目を覆いたくなるような歴史に向き合う、観るべき映画
嶋村さんオススメの映画『シンドラーのリスト』の舞台は、第二次世界大戦中のドイツ占領下ポーランドの都市クラクフ。
主人公であるドイツ人実業家、且つナチス党員でもあるオスカー・シンドラーは、戦争によって閉鎖した工場を買い取り、安い労働力のユダヤ人を雇って、ホーロー容器の工場を始めます。もちろん、戦争に乗じて金儲けをするためです。
そして、ホーロー容器工場をスタートしてからも持ち前の社交性を武器にナチス親衛隊と友好的な関係を築き、順調に事業を拡大させていきます。
そんなある日、アーモン・ゲート少尉という人物がクラクフに赴任すると、ユダヤ人の状況が一変します。「これほど冷酷にヒトに向き合える人間は存在するのか?」というくらい、虫を殺傷するかのようにユダヤ人を銃殺するアーモン・ゲートの存在で、クラクフ・ゲットーの治安は最悪な状態になります。
(※ゲットーとは、ナチスがユダヤ人を強制的に居住させていた地区のことです。)
そして、アーモン・ゲートの蛮行を見たオスカー・シンドラーに心境の変化が表れます。
この映画を観るべき3つのポイント
凄惨な描写が多く、人によっては目を覆ってしまうかもしれませんが、実話に基づいた映画です。ほんの100年前にヨーロッパで実際に起こった出来事なんです。
個人的にこの映画を観るべき3つのポイントはこれです。
1、人間が人間に対して行っていた蛮行をしっかりと理解する
2、モノクロ映画の中に差し込まれる「赤」描写
3、社会に蔓延する常識を疑って、自分の信念に沿って行動した主人公
1、人間が人間に対して行っていた蛮行をしっかりと理解する
人類の歴史を知るという意味で観るべき映画だと思っています。
数々の名作を世に送り出してきたスティーブン・スピルバーグ監督ですが、実はアカデミー賞を受賞した作品は2つだけなんです。
どちらも戦争をテーマにした3時間を超える超大作の映画で、その内のひとつが『シンドラーのリスト』です。(※ちなみに、もう一つの映画は『プライベート・ライアン』)
ウクライナ系ユダヤ人であるスティーブン・スピルバーグ監督が、第二次世界大戦中のドイツ軍によるユダヤ人迫害をテーマにしているので、相当な思い入れを持って制作に取り組んだ映画だと考えられます。
冒頭にも書きましたが、3時間15分という時間を感じさせないくらい観入った映画でした。
ユダヤ人迫害という事実を教科書ではなく映画を通して観ることで、凄惨さがとても伝わってきます。
歴史の教科書という意味でも一度は観るべき映画だと思います。
2、モノクロ映画の中に差し込まれる「赤」描写
この『シンドラーのリスト』はよりリアルさを表現するために、終始モノクロで描かれている映画です。テーマがテーマなだけに、モノクロで表現することでより全体的な暗さが強調されていますね。
しかし、そのモノクロの世界において唯一描写されている色が「赤」です。
途中に挟み込まれる「赤」の一部始終を見ていたシンドラーに心境の変化が起こります。「安価な労働力」として見ていたユダヤ人を「守るべき存在」という風に認識を変化させます。
3、社会に蔓延する常識を疑って、自分の信念に沿って行動した主人公
この映画の舞台でもあるドイツ軍占領下のポーランドでは、ユダヤ人は人間以下の存在とされていました。(※実際に、そういった表現が映画の中でありました。)
シンドラー自身も最初は「安価な労働力」としか思っていなかったユダヤ人に対して、徐々に人として接するようになります。そして、最終的には自分の財産を投げ打って、「安価な労働力を確保する」という名目でユダヤ人を自身の工場に雇い入れて、実質的に1,000人以上のユダヤ人を救い出します。
これが実話なのだから驚きですよね。
「ユダヤ人は人間以下」というその当時の一般常識に反して、人間扱いをして、自分の財産と引き換えにユダヤ人の命を救うなんて、果たしてどれだけの人が同じ行動ができるのでしょうか。
まさに知っておくべき歴史の1ページだと感じます。
ただ娯楽として鑑賞するのではなく、自分ごととして捉える
映画プロデューサーである嶋村さんのオススメ映画ということで期待して鑑賞しましたが、とても良かったです。
気軽に観れるハッピーエンドの映画ではなく、全体的に暗い印象が漂っていますが、それでも知っておくべき人類の歴史を学べる映画だと思っています。
そして嶋村さんが『シンドラーのリスト』の感想を話している時に、自分ごとで捉えていたことも印象的でした。
もし自分自身がオスカー・シンドラーの立場だったらどうするか?
ホーロー容器工場の経営者という立場だったら、どのようにしてユダヤの人を守るのだろうか?
ユダヤ人を救うために尽力したけど、結婚生活や商売は破綻したという結果を受けて、果たして納得していたのだろうか?
そして、もし現在同じようなことが起こったら、対象者が世の中の常識では「悪」だったとしても、自分の家の一室に匿うか?
嶋村さんのように、たとえ映画であっても自分ごととして捉えることで偉人の本当の偉大さを痛感します。
改めて映画には単なる娯楽という一面もありつつ、教養として学べる一面もあって、約2〜3時間という時間を掛けて観るべきだと感じました。評判通りの名作です。
『ショーシャンクの空に』や『海賊と呼ばれた男』もとても有名な映画なので、時間を作って観ようと思います。
以上、MASAOでした。